地すべりの解析水位は、基本は通年の観測結果に基づく高水位を用いることが一般的です(融雪期が最も水位が高くなることが多く、最低でも融雪期の観測を行う)。
短期観測で解析水位を設定するケースとしては、災害対応など緊急性が求められるが考えられますが、災害手帳によれば以下のように示されております。
現状安全率に用いる地下水位は、下記の資料を総合的に検討して設定する
1)地下水位観測資料(地下水位は降雨等により変動するため、降雨量と水位変動の関係を整理する。)
2)ボーリング掘削中の水位(掘削中は作業前、作業後に必ず地下水位を観測する。)
3)地質状況、コアの色調等
4)湧水等の地下水に関する資料等
基本的には、1)の方法により決定します。ただし、観測期間中に水位が確認できない場合などには 2) 3) 4) の方法で決定することもあります。その場合には、客観的に妥当と判断できる根拠付けが必要です。